CHAPTER x T19 x PONY SKATE MID T19 発売記念特別インタビュー


このコラボレーションは、原宿という街の独特の習慣がもたらしてくれた。 ありがたいことに世代を超えたお付き合いが多々あるこの街で、長きに渡ってシーンを牽引し続ける東京スケートボードのパイオニア T19 の主宰である大瀧ひろし氏には、共通の知人を通じてこのコラボを提案させて頂いた。

-製作に長い時間を掛けてきましたが、ようやくここまで来ました。 改めてインタビューという形式で、今回のコラボレーションを振り返っていきたいのですが、まずはコラボに至った経緯を教えてください。

大瀧(以下 O3):
コラボの経緯としては人の繋がりあってのものだから、とても自然なこと。このコラボのキューピットとなった人物がいる訳で、 俺たちは彼に感謝しなればいけないし、人と人の繋がりからモノは作られていくという意味では、いい例なんじゃないかな。モノ作りの過程の中で、また色々な人が関わって、それによってモノ作りがエゴでなくなっていくというのは、人に認めて貰えるモノを作っていく上での一つの方法だよね。昔から原宿で一緒にがんばっている仲間だし、スケートボードと言えばスニーカーだし、 スニーカーショップと手を組んで作ったという考え方でもとても自然。いい物が出来たと思いますよ。

 

-ベースのモデルを大きく仕様変更しながらの製作にあたって、こだわった箇所がいくつもありました。

O3)ソールはガムソールにこだわって丸ごと取り替えたし、アッパーは特にこだわった部分が多いよね。このミッドカットの高さに関しては語りあったからね。(笑)

自然というか絶妙な高さがピタッときてる。
くるぶしのとこにパットがボコッと入ってる感じとか、足首の重厚感とつま先のビンテージ感の相対する感じもいいバランスだし、ヒールのPONYロゴもプリントにエンボスを加えたことですごく良くなった。
ビデオでも見栄えが良かったね。

 

-ライナーのピッグレザーにもこだわりがあったと思います。

O3)そうだね。これは俺の個人的な意見になっちゃうんだけど、脱ぎ履きしやすいっていうことで、インナーのレザーって使われ
ると思うの。だけど、それってスポーツには向かなそうじゃない?わかんないけど。でも、ピッグレザーだと結構グリップするんだよね。

そういうのもあって、いつか内側にピッグレザーを使いたいっていうのは、ずーっと昔から考えていて、ここで使えたことにすごく満足してます。

なんか昔はよく見てた気もするんだけど、最近じゃあまり見ない気もするし、俺の中ではこれもクラシックのイメージの一つかな。

靴下の毛玉みたいなのが出るのも嫌だし、それがないのは嬉しいよね。

レザーの方が長持ちするし、長く履いて頂ける逸品だと思いますよ。

タンの切りっぱなし具合といい、良いオールド感が出てるよ。かっこいい。

 

 

 

-T19のスニーカーといえば、ロイヤルブルーのイメージが強いですが、今回ネイビーを採用した理由は何だったのでしょうか?

O3)たしかにT19ではロイヤルブルーをよく使っていて、T19=ロイヤルブルーっていうのもあって、それもまぁいいんだけど、PONYのクラシックモデルというのもあって、少し落ち着いた雰囲気にしたかった。普段使いしやすいしね。今までのロイヤルブルーで作ってるのは、スケートボード優先の華やかなイメージで作っていたけど、今回はクラシックな雰囲気を打ち出してみました。

パッと見クラシックではあるけど、よく見ると色んな所にこだわりがあって、色んな人の意見があって、新しいものが出来た。スケートボードに限らず、いろんなジャンルの方たちに履いて頂けるっていうのが、今回の目的の一つでもあった訳だし。スケートボードの要素を取り入れながら、普段履ける靴にしていくっていう。これからの季節にも最高じゃん。

-スニーカーの発売に併せてL/S TEEも発売します。各部に散りばめられたT19のトレードマークについても説明して頂けますか?

 

O3)L/S TEEのロゴは、T19のトレードマークであるフライングハンバーガー。ハンバーガーと戦車っていう、アメリカを象徴する2つを組み合わせて作ったんだけど、この戦車はもともと80年代にPowell Peralta(アメリカのスケートボードブランド)から出てた、Alan Gelfand のデッキに描かれていた戦車を使ってるんだよね。Alan Gelfandっていうのは、OLLIEっていうニックネームのスケーターなんですよ。そのデッキにもOLLIEって書いてあるんだけど、ソイツが初めてテールを蹴ってデッキを浮かすっていうのをやったから、オーリーはオーリーっていう名前なんだよ。そのデッキに描かれている戦車がこれです。実は。

羽は僕らがみんな好きなDOGTOWNから取った羽ですね。ハンバーガー以外はスケートボードネタから取り入れてます。ヘルメットはスポーツっていう意味で被せてみたもので、アメフトのヘルメット。(笑)前にアメフトにハマり始めた頃に一回だけ出したかな。

 

-(元ネタとなっているデッキを見た後で)ヤバいっすね!知らなかったです!(笑)

今回ビデオも撮影しました!これも最近じゃあまり見ないような構成というか、独特な映像が出来上がったように思います。

 

O3) ビデオはね、最初から終始足元だけの映像で構成を考えてて、だけどその足元を見れば誰だか分かるみたいなのが面白いなと思って、特徴のある竜太郎(竜人)とヨッピーを選んだね。

でも、あのバスケットの子とかダンスの子もそうなんじゃないの?

見る人が見れば分かるよね。きっと。

 

 

 

-ビデオのBGMにはCURB FAKERが使用されています。これにはめちゃくちゃテンションアガりました!

【CURB FAKER(80’sカルチャーに精通したメンバーで結成されたSkateRockバンド。O3DOG /Vo. / SkateThing /G. / RED /D. / Hikaru /B. / Ohnot /G.)】

O3)音楽はね、最初はAkeemのリトルトーキョーのインストとかで合わせてたんだけど、編集やってくれたヤツが急に『CURB FAKER』で行きましょうよっていう話になっちゃって、いや…俺はなんとも言えない…みたいな。(笑)

-え、何でですか?(笑)

O3)俺は自分で自分のバンドのお勧めはしない!みたいな(笑)まぁでも完さんがリミックスしてくれたバージョンを使って、ちょっと聞きやすくなってるから、あのー……良かったと思います。(笑)

-カンさん…?

完!高木完!高木完ミックスなんだよアレ。

-え、やば!そうなんですか!?(笑)

O3)CURB FAKER 高木完ミックス!っていうのが実は存在してて、1曲だけ公開してんだけど、ビデオには公開されてない曲を使ってるね。

-へぇー!!え、CURB FAKERのことも聞いてもいいですか?

O3)うん。いいよ いいよ。でも、CURB FAKERがっていうより、高木完ミックスっていうのが分かるといいな。やっぱり音楽で仕事をしてる人だから。

完さんがこういう仕事もしてるんだっていうのが伝われば嬉しいな。それにCURB FAKERはみんな出たがりじゃないからね。もう。

-そうなんですね!(笑)でもまさかそんな世に出ていない曲が使用されてたとは!

O3)CURB FAKERはカセットテープしか出してないからね。でも、この高木完ミックスがあるから、いつかはレコードにして出したいっていうのはあるんだけど。

-レコードですか?

O3)うん。これに関しては俺が全然仕事してないっていう。(笑)何回かレコード作るためにアメリカにオーダー入れようとしたことはあるんだけど、『1年待ち』とか言われて、何だよー!って萎えんの。(笑)それで辞―めたってのを繰り返して何年も経っちゃったね。(笑)

-(笑)CURB FAKERはもうやらないんですか?

O3)バンド自体?んー…なんかね、みんな仲良くないみたい。もう。

-(笑)

O3)まぁそれは嘘なんだけど(笑)まぁ僕らはイベント用のバンドだったから、それで色々やってくとか表舞台に出てやるような感じでもないっていう気持ちが強いかな。だから仲間割れして解散しちゃって、最近みんな会ってないみたいよって噂を流してる。バンドっぽいねーって(笑)

-方向性の違いってやつですね。(笑)

O3)そうそうそう!方向性の違いでさって(笑)

まぁビデオに関しては、最初はHIPHOPっぽいというか、リズムっぽい感じかなーなんて思ってたんだけど、この感じもなかなか無いから、そういうものを作れたっていうのは最終的に良かったなと。きれいな画像とか最近は多いから、ちょっとチープというか、クラシックな感じでね。

-では全体的にまとまったものが出来たってことですね。

O3)うん。T19っぽいかなって思う。もちろん今の事も見てるけど、今っぽいだけのことはやりたくないし、ちゃんと自分たちのエッセンスは加えたいというか、基本は反骨精神的なものを持ってるというか。 

-それに共感してくれる人に届けばいいと。

O3)そうだね。だから、なんでPONYなの?っていうのも、そういった部分もあるかもしれない。
今、スケートボードは凄いReissueブーム。80〜90年代のものとか。
昔のスケートボードなんて形から何から全然違うし、今の工場にはもう型もないんだけど、それをわざわざ型から作り直して、当時あったものと本当に同じものを作るぐらい、凝った物を作ってるんだよね。
それでまぁ、そのブームにも乗っ取りつつ、90年代にはT19のメンバーもほぼ皆が履いたであろうという位、みんな履いてたから。だからPONYを選んだかな。
最初にPONYの話を貰った時、チョーいいじゃん!って言ったのを覚えてるよ。


大瀧ひろし
1966年生まれ。東京都出身。スケートボードチーム/ブランド「T19 Skateboards」創始者。
DOGTOWNの工場でシルクスクリーンの技術を学び、ライダーとしても活躍。
1984年よりT19として活動開始。1992年国内初のスケートデッキブランドとして活動開始。今なおシーンを牽引し続ける東京スケートボードのパイオニア。

Wrote by 徳永立樹

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